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例えば、居地国では納税者の海外所得を含む全資産に対して課税し、また、所得発生地国ではその国に源泉がある所得に対して課税するというようなケース
b 居住者となるための要件が、各国の税制によって食い違う場合
例えば、居住者は通常、その居住地において全世界所得に対して課税されるが、一方の国に住所を有するとされると同時に他方の国においても一定期間を超えて居所を有するなどの理由により居住者とされるようなケース
があり、このうちbのケースについては、居住者の定義を条約において明確にし、二重居住者の発生を防止することとなるが、aのケースについては、次の3つのいずれかの方法によって調整を行う。
(a)外国税額控除制度:相手国で課税された所得を自国租税の課税所得に含め、相手国に支払った税額を自国の税額を限度として自国税額から控除することにより、二重課税を排除する方法
(b)外国所得免除制度:源泉地国である外国で課税された所得は、居住地国においてその課税所得に算入しないことによって、二重課税を排除する方法
(c)居住地国のみで課税し、源泉地国では免除とする方式
一般に二重課税を排除する方法としては、源泉地国または居住地国が課税権を放棄する(b)(c)の方法が簡明であるが、歳入上の理由等により一方の国がその課税権を放棄することは困難であるので、源泉地国と居住地国との双方に課税権を与えつつ、税率の制限等により源泉地国における課税を合理的な限度に止めるとともに、居住地国においては(a)の外国税額控除を行うことにより二重課税を排除するのが通常である。
なお、税額控除方式や所得免除方式が有効であるためには、所得の源泉に関する判定基準が源泉地国と居住地国との間で統一されていなければならない。
ところで我が国の税法では、条約の有無にかかわらず、外国税額控除方式を採用しているが(地方税法第37条の2、第53条第9項等)、例えば次のような場合には、二重課税が完全には回避できないという問題が生じる。
(a)所得源泉の判定基準が各国により異なる場合(例えば、支店等の範囲の基準の相違により、同一所得について我が国においても相手国においてもそれぞれ自国に源泉があるとされるような場合)には、国内法の規定では、我が国に源泉がある所得については外国税額控除を認めないため、その部分についての二重課税は排除されない。
(b)相手国での所得課税の税率が著しく高かったり、相手国の採用する所得計算の基準が我が国のそれと相違し、課税標準が広いような場合には、国内的な外国税額控除のみでは、限度額もあって完全な二重課税の排除はできない。
(c)両国の居住者の判定基準が異なる場合には、二重居住者が生じ、この者に対
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